本を読み始めたこと。文学に触れ始めたこと。

今でこそ、月に15冊以上は本を読む私だけど、 昔から本を読むことがあまり得意ではなかった。 母や姉が本好きだったので、本のある環境だったのだけれど、正直テレビゲームの方が面白かった。 だからちょっと関心があれば読む程度で、小さい時、本の虫だった…

李琴峰『彼岸花が咲く島』

今回は李琴峰さんの『彼岸花が咲く島』を読みました。 books.rakuten.co.jp *本ブログでの「私たち」とは日本語を話す日本人を指しています。 本作は第165回芥川賞の受賞作品です。 何かと世間では話題になったことですので、小耳にはさんだ人も多いのでは…

宮本輝『胸の香り』

今回は宮本輝『胸の香り』を読みました。 本作は表題作を含めた全7篇の短編集です。 books.rakuten.co.jp 私は宮本輝さんがこの上なく好きなのですが、よく考えたらブログでは一冊も紹介していませんでした。 これは失態…汗 ですので、今回宮本輝さんの作品…

与謝蕪村【月天心 貧しき町を 通りけり】

今日も与謝蕪村です。 このごろ与謝蕪村の句がなんだかものすごく気になるのです。 なぜでしょうか。 私は専門が近代文学ですのでこちらのほうに疎いですが、今回のように少しづつ勉強をしていきたいと思います。 引用しましたのはこちらの句です。 月天心(…

与謝蕪村 【夏河を 越すうれしさよ 手に草履】

夏の暮れで涼しくなってきたと思いきや、また少し暑さが戻ってきました。 そんな今日は与謝蕪村です。 夏河を 越すうれしさよ 手に草履 与謝蕪村の句は絵画的だと言われますが、 この句を読んだだけでも暑い中、冷たさをもとめて川に入った人間の情景が目に…

話すってなんですか?

最近、色々な方と話をすることが多いのですが、なんで人はしゃべるのでしょうか。 自分の意思を伝えるためというのはもちろん、相手のことを聞き出すための場合もあるかと思います。 しかし、私が最近考えるのは、なぜ自分の話を人にしたくなるかということ…

小林真大『「感想文」から「文学批評」へ:高校・大学から始める批評入門』

今回は小林真大『「感想文」から「文学批評」へ:高校・大学から始める批評入門』を読みました。 books.rakuten.co.jp 本書は小鳥遊書房から2021年2月26日に出版されたものです。 筆者の小林真二さんは現在インターナショナルスクールにて国際バカロレアの文…

文学・文学研究のについて思うこと。悩み。

今回は私が最近考えていること、悩んでいることについて少しお話しようと思います。 少し陰鬱な話になると思いますので、嫌な方はブラウザバックを。 ちなみにこの話は「文学・文学研究の意義」はこうだ!と謳ったものではないので、ご了承ください。 文学・…

横光利一「春は馬車に乗って」

今回は横光利一の「春は馬車に乗って」です。 books.rakuten.co.jp 横光利一と言えば、新感覚派として有名な作家です。 作品としては「蠅」や「日輪」が有名でしょうか。 「春は馬車に乗って」は1926年に『女性』という雑誌に掲載されたものです。 本作は病…

谷崎潤一郎『卍』

今回は谷崎潤一郎『卍』です。 books.rakuten.co.jp 谷崎潤一郎といえば、どんなイメージをお持ちでしょうか。 やはり有名な「春琴抄」や「痴人の愛」などからマゾヒズムやエロティックなイメージをお持ちの方が多いかもしれません。 今回紹介する『卍』もそ…

佐藤利行 越智光夫『胡蝶は夢なのか―知っておきたい中国故事』

本日はこちら。 佐藤利行 越智光夫『胡蝶は夢なのか―知っておきたい中国故事』(2021年2月、中央公論新社)です。 books.rakuten.co.jp 故事成語と言えば、どんなものが思い浮かぶでしょうか。 本書のタイトルである「胡蝶の夢」や「虎の威を借る狐」なんて…

石川淳「普賢」

今回は石川淳「普賢」を読みました。 books.rakuten.co.jp 石川淳(1899年-1987年)と言えば、太宰治や坂口安吾と同じ無頼派に属する作家ですね。 「普賢」は1936年に書かれたもので『作品』6月号~9月号に掲載されました。 この作品は第4回芥川賞受賞作品…

名刺代わりの小説10選

本日は、「名刺代わり本10選」ということで、10冊の本を紹介です! 以前からTwitterでちょくちょく見るハッシュタグでしたが、そういえばやったことありませんでした。 以下、私の大好きな本たちです! 烏に単は似合わない/阿部智里錦繡/宮本輝鉄道員/浅田次…

芥川龍之介「手巾」

「手巾」は芥川龍之介が書いた小説であり、1916年10月に『中央公論』にて発表されました。 なんて読むか迷いますが、読み方は「ハンケチ」です。 芥川龍之介と言えば、「羅生門」や「蜘蛛の糸」を書いた作家と知られ、芥川賞でおなじみの作家ですね。 誰しも…

鴨志田一『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』

鴨志田一『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』を紹介します。 books.rakuten.co.jp この作品すごいタイトルなのですが、ほんとに損していると思います。 タイトルで敬遠して読まないのはもったいない! 「青ブタ」と呼ばれており、現在11巻までシ…

向田邦子『あ・うん』

今回読んだのは、 向田邦子さん『あ・うん』です。 books.rakuten.co.jp 向田邦子さんと言えば、テレビドラマ脚本家やエッセイストとして著名ですが、皆さんはご存じでしょうか? 中学校の国語の教科書に「字のないはがき」というエッセイがあるので、多くの…

青木美智子『木曜日にココアを』

手始めに、先程読み終えた本を紹介します。 青木美智子さん 『木曜日にココアを』です。 books.rakuten.co.jpより 本屋で何か良い本はないかと探していたときに見つけた本です。 帯には読書メーター読みたい本ランキング文庫部門 月間第1位と書いてあり、 …

はじめに

はじめて、ブログを書いています。 どうしてブログを書こうかと思ったかというと、私がここにいたということを書き留めておきたいと思ったからです。 そうは言いつつ、ブログ初心者で右も左も分かりませんが…。(汗) 具体的に決まってはいませんが、とりあ…